
▼京都の酒処、伏見で一旦は酒造りに幕を降ろしたものの、平成14(2002)年に見事に復活された蔵があります。その名は『蒼空』の銘柄で知られる「藤岡酒造」。最盛期には普通酒を中心に8,000石(144万L)を造られていたそうですが、現在は220石(4万L)の規模。量を追わず、味や質で納得のいくものを目指している蔵元です。
「青空を見上げるとホッと出来るように、飲んだ人がそんな優しい気持ちになれるお酒」を目指し丁寧な酒造りをされているという、「藤岡酒造」五代目蔵元の藤岡正章さんにお話をうかがいました。
ここが最旬ポイント
・酒造りへの情熱がすごい!
・細部へのこだわりがユニーク!
・併設の酒蔵Bar「えん」で楽しめる蒼空!
酒造りへの情熱がすごい!
一度幕を降ろした蔵の復活に、情熱を注いだ五代目の藤岡正章さん。倉庫として使われていた場所を蔵に作り替えるなど、ゼロからお酒造りをスタートされています。また全国の蔵をまわり、様々な造りを勉強し、量で勝負できない代わりに質の良さを徹底的に追及されています。全盛期にはほとんど普通酒を造られていたものを復活後は全て純米酒に切り替え、造りは一つ一つ丁寧に、大吟醸と同じ造りをされています。酒造りが始まると眠れない日々が続くそうですが、出来たお酒は多くの日本酒ファンのハートをガッチリとつかんでいます!
五代目蔵元の藤岡さん
ボトルへのこだわりがユニーク!
日本酒造りだけでなく、ボトルの細部にもユニークなこだわりを見せる「藤岡酒造」。
一般的に四合瓶(720ml)が多い日本酒ですが、藤岡酒造では500mlのイタリア製の瓶を採用。冷蔵庫に入れやすく夫婦やカップルが二人で飲み切られるサイズを意識しての事だとか。また、栓も指で押して開けやすいユニークなコルク製。これは開栓する際に手をケガしないようにという気遣いから導入されたそうです!他にもお猪口コースターとして使用できる布製のラベルもあり、見れば見るほど完成度の高いボトルに見入ってしまいます!
日本酒では珍しい500mlのボトル、栓はコルク
ディスプレイにしても美しいボトル
蔵併設の酒蔵Bar「えん」で楽しめる蒼空!
限られた飲食店でしか扱われていない『蒼空』ですが、蔵には気軽に楽しめる酒蔵Bar「えん」が併設されています。出来立てをそのまま楽しんで欲しいという蔵元の想いから造られた空間で、『蒼空』をきき酒できる穴場スポットになっています!バーとはいえ、自家製酒粕アイスクリームや甘酒などもあり、ドライバーの方や親子での利用も可能。
また、酒造りのない6月~9月の間、1か月前からの予約で蔵見学が可能。蔵元自ら蔵を案内され、熱い想いを語って頂けます。
復活後、年々評価が高まる「藤岡酒造」。今後も究極の酒造りに期待が高まります!
酒蔵Bar「えん」からは蔵の内部を目にできます
『蒼空』特別純米生原酒・雄町 1杯450円(税抜)
【DATA】
「藤岡酒造株式会社」
所在地:京都市伏見区今町672-1
営業時間:11:30~18:00
定休日:水曜日